ウマヅラハギ釣りの仕掛けやタックル・釣り方などを初心者や入門者向けに紹介したいと思います。カワハギの情報は結構あるのですが、ウマズラハギ釣りの情報は意外に少ないので、釣行時に気付いた点などを備忘録としてまとめておきます。
ウマヅラハギ釣りとは?
ウマヅラハギはカワハギによく似た魚ですが、見比べて見ると分かるように少し顔が細長く「馬面」です。別名「長ハゲ」。
カワハギと同じくおちょぼ口で水中をホバリングするように泳ぎ、針についた餌を上手にとっていく餌取り名人系の魚。なので、ウマヅラハギ釣りもカワハギ釣りと同様に難しく腕の差が出やすい釣りと言われています。
良型だと40cm近い巨大なウマズラハギもいるので、引きも結構楽しめますよ。
ちなみに、↑こっちがカワハギさん。
食味的には、カワハギの方が脂乗りが良く美味しいとされていますが、秋〜冬のウマヅラハギも肝がパンパンで負けず劣らず美味しいです。お刺身や煮付け、鍋など色々な料理で楽しむ事ができるのも魅力です。
ウマヅラハギの時期(シーズン)
ポイントによっても異なると思いますが、関西(明石)では10月〜12月がウマヅラハギ釣りのメインシーズン。狙える時期が2〜3ヶ月とかなり限られていますがウマヅラハギ釣りの専門船が出船しています。※関東ではあまり専門的には狙わないみたいで、明石や瀬戸内あたりがウマヅラハギ釣りのメインフィールド。
ウマヅラハギ釣りで私がいつもお世話になるのが、明石のつり船「鍵庄」さん。
タコ釣りや、タチウオ釣り、メバル釣りなど明石の季節の釣り物を楽しませてくれる船宿さんです。感じの良い仲乗りさんの天才的なお祭り解決能力は必見です。めちゃくちゃ早くてビックリします。時間的には、AM5時30分に釣り座の抽選がありAM6時に出港、PM13時前後に納竿です。値段は7,000円です。非常におすすめの船宿さんですよ!
良く釣れる潮について
船宿の船長に聞いたのですが、ウマヅラハギに適した潮は大潮周り。特に終わりかけ(中潮の前)ぐらいが良いそうです。
理由としては、若干潮が濁っていた方が喰いが良い(針ごと食う)場合が多いそう。小潮周りの潮が澄んでいる状況は、針を見極めてしまうようで、中々釣りにくいみたいです。他にも軽い雨後など、若干濁りが効いた状況がウマヅラハギ釣りには有効のようです。ちなみに、濁りすぎはNGとの事。
ウマヅラハギ釣りのタックルについて
ウマヅラハギ釣りのタックルは下記。
- 竿:3m前後の船メバル竿
- リール:カウンター付き小型両軸リール
ウマヅラハギ専用ロッドは最近はあまり売って無くて、大体皆さんカワハギタックルか船メバルタックルを使用されています。カワハギタックルで沢山釣る人もいますが、竿頭レベルの人は大体「船メバル竿」を使用しています。
カワハギタックルの場合は、アタリをとって積極的に掛けていく釣りに良いですが竿が短いので枝針数が多くなると取り回しが悪いです。またウマヅラハギはカワハギよりも多点掛けする場合があるので、竿が硬いカワハギロッドだと沢山かかると魚の引きを吸収し辛いというデメリットがあります。
ウマヅラハギ釣りは底付近を中心に狙う釣りではなく、どちらかというと「宙層」を狙う釣りなので、針数を多くして広い棚を一気に探れる方が効率的です。船メバル竿の場合は3m以上のモノが多く針数を多くしても問題ありせん。また6:4調子ぐらいなので、ウマヅラハギが複数掛かっても竿が引きを吸収してくれるのでバラシなどが少なくなります。
竿(ロッド)
ウマヅラハギの竿の長さは3m前後。オモリは30号を使用します。カワハギロッドのように2m以下の短い竿を使用している人も良く見かけますが、沢山釣っている人達(常連さん)は大体2.5~3m程度の船竿を使用しています。竿の調子は7:3〜6:4ぐらいで穂先が繊細で柔らかめのロッド。ウマヅラハギ専用竿ってあまり発売されていないのでメバル用船竿などを使っている方が多いです。ガイドに針が絡まない「インラーラインロッド」もおすすめです。
- 長さ:3m前後
- 調子:6:4や7:3
- 錘負荷:30号程度(明石の場合)
リールはカウンター付きベイトリールがおすすめ
ウマヅラハギ釣りで使うリールはカウンター付きベイトリール(小型両軸リール)がおすすめ。というのも、ウマヅラハギ釣りは宙層の釣りなので、カウンターがあると便利です。また、船長からの指示棚が適宜変わったり、「根」があるポイントを攻めるので棚取りに失敗すると根掛りのリスクもあります。
ラインの号数は?
ウマヅラハギ釣りで使うメインラインはPE1号〜2号程度。小型のカウンター付きベイトリールならPE1号で良いです。タチウオテンヤなどで使うようなサイズの電動リールを使われている人も多く、そのぐらいのサイズの場合はPE2号を使っている人もいます。船宿でラインの号数指定がある場合は確認してください。
明石沖は水深20〜30m前後なので150m巻いておけば高切れしても大丈夫です。ショックリーダーを結束しても良いですし、PEラインに直接スナップ付きスイベルを結び、ウマヅラハギ仕掛けに接続する方法、どちらもOKだと思います。
ウマヅラハギの仕掛け
ウマヅラハギ釣りに使用する仕掛けは、4本〜6本針。オモリは30号を使います。
大きなサイズのウマヅラハギも居るので、幹糸はフロロカーボンラインの6号。針のサイズはハゲ針7号前後で、ハリスはエステルやフロロカーボンの4号を使用しています。ハリスの長さは10cm〜20cmぐらい。針と針の間は40cm〜50cmです。
仕掛け全体の長さは針の数にもよりますが2m〜3mぐらいとなります。
ウマヅラハギ釣り仕掛け
- 4本針〜6本針仕掛け
- 幹糸:フロロカーボン6号ぐらい
- ハリス:エステルやフロロカーボンの4号で長さ10cm〜20cm
- 針サイズ:カワハギ針7号〜8号
- 針と針の感覚は40cm前後(6本針の仕掛け全長は3mぐらい)
- オモリは30号(船宿指定)
私はカワハギ用のビーズ付きハリス止めを使って仕掛けを自作しましたが、↑回転ビーズみたいなのでも良さそうです。
既製品も売ってますが、たぶん4本〜5本仕掛けまでしか無いと思うので6本仕掛けの場合は自作です。
ウマヅラハギ釣りの餌
海エビ
ウマヅラハギ釣りで使用したのは、船宿から提供された「海エビ」。
ハサミを持参し、約1cmぐらいに切ります。ちなみに、頭や尻尾は使いません。針先を隠すように、針にセッティングします。
アサリも良さそう
私は持っていくのを忘れましたが、良く釣っていた人は海エビとアサリを併用している人もいました。
ウマヅラハギの釣り方
宙層でホバリングしながら、ちょこちょこと餌をついばむウマズラハギ。
カツンっと金属的なアタリが明確に出る場合もありますが、知らぬまに餌を取れている事の方が圧倒的に多いです。なので、釣りの最中は手感度・目感度に集中してアタリをとって合わせる必要があります。
カワハギ釣りでは、積極的に竿を上下させ餌を動かし誘いますが、ウマヅラハギの場合もそうかというと、どちらかというとそこまで積極的に餌を動かしません。ときおり竿を煽り誘いをかけるぐらいで、常に動かすような釣り方ではありません。
釣り方は一様では無いと思いますが、どちらかというと仕掛けを同じ位置でステイさせている時間の方が長いように思います。そして、ほんのわずかな竿先の変化や、違和感に対して合わせたり、空合わせも含めて竿を大きくあげてユックリ下げる時に喰わせるような釣り方がウマズラハギの釣り方です。
↓竿を煽って誘いを入れてステイ。って感じの釣り方の人が多いですね。
釣行に持っていく道具や装備
ウマヅラハギ釣りでは、あまり特別な道具は必要ありませんが、持っていくと便利な道具もあります。
持っていくと便利な道具
- キッチンバサミ(海エビの尾を切る)
- 小型ナイフ(ウマヅラハギの血抜き用)※エラ穴が小さいです
- 小型キャッチネット(2mぐらいの)※大型は網で掬った方が良いです。船に網は装備していますが、持ってくる人もいます。
- 神経〆ワイヤー(血抜き後に〆ると美味しく持って帰れます)
ウマヅラハギ釣りは難易度高くて面白い!
繊細なアタリを見極めて釣っていくウマヅラハギ、難しいですが楽しい釣りですよ。そして、肝パンウマヅラハギも絶品!釣れる時期は短めですが、興味ある方はぜひトライしてみて下さい!
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