一昔前だと難易度が高かったショアジギングやキャスティングゲーム。リールやロッド、ラインなどのタックルの進化とともに、最近ではショアジギングやショアキャスティングでも大型の鰤やヒラマサなどを捕ることができるようになりました。
そんなショアジギングやライトショアジギングにピッタリなおすすめリールをピックアップしてご紹介します!
どれぐらいの番手(サイズ)を選ぶべきか、メインラインやショックリーダーはどれぐらいのものを用意すれば良いかなども合わせて解説。これからショアジギングやライトショアジギングを始める初心者や入門者の方にとって参考になれば嬉しいです!
2023年1月に最新情報に更新しました。
ショアジギングリールの選び方
ショアジギングと言っても狙うターゲット魚種や扱うジグ、ルアーのウェイトによって用意するタックル強度が異なります。ですので、ショアジギングリールを選ぶ際も、まず狙いたいターゲットや扱うジグの重量などを検討するのが良いです。ちなみに、ショアジギングのジャンル別タックルの目安としては下記のような感じになります
ショアジギングのタックル目安
●スーパーライトショアジギング
小型青物(ツバスやサバ、アジがターゲット)で10g〜30g程度のルアーやジグを扱えるタックル。
●ライトショアジギング
中型青物(ハマチやサゴシ)がターゲットで、30g〜60g程度のルアーやジグを扱えるタックル。
●ショアジギング
大型青物(メジロやブリ、ヒラマサなど)がターゲットで、60g〜100g程度のルアーやジグが扱えるタックル。
ショアジギング用リールの番手について
まず、ダイワやシマノから発売されているスピニングリールには汎用リールと大型リール(商品名の後ろにSWが付いている)というカテゴリが存在しています。前者の汎用スピニングリールはライトゲームからショアジギングまで広範囲をカバーした番手が用意されています。後者の大型リール(SWリール)はショアジギングや、キャスティングゲームやジギングなどショア・オフショア問わず大型魚や使用ルアー等が大きい(重たい)モノを対象にしたリール。そういう前提を頭に入れてもらってショアジギング用リールの番手を選んでもらうと良いです。(SWモデルのリールは剛性が高く重たいです)
番手の目安としては、ヒラメやマゴチ、サワラやハマチなど中型青物狙いであれば3000番〜5000番ぐらいの番手で、使用するラインはPE0.8号〜1.5号ぐらいになります。
ブリなど大型青物狙いの場合はSWリールの6000番(PE2号〜3号)〜8000番(PE3号〜4号)などを使います。また使用するルアーやポイントにもよりますが、太いPE(5号〜10号)を使う必要がある場合は10000番や14000番、18000番などを使う場合があります。
シマノやダイワのリールは同じ番手でも糸巻き量が異なる場合があります。実際、表記通りのラインを巻こうとしても、ラインの種類などにより全部巻けない事もあります。また太いPEラインを巻く際にはテンションをかけながら糸巻きする必要があるので、釣具店で巻いてもらった方が無難。個人的にはPE4号以上は巻いてもらった方がいいと思います。
リールサイズ(番手) | シマノ糸巻き量(PE) | ダイワ糸巻き量(PE) |
---|---|---|
4000番 | PE1.5号320m | PE2号300m |
5000番 | PE2号350m | PE2.5号300m |
6000番 | PE3号300m | PE3号300m |
8000番 | PE4号300m | PE4号300m |
10000番 | PE5号300m | PE5号300m |
14000番 | PE6号300m | PE6号300m |
18000番 | PE8号300m | PE8号300m |
ダイワのLT***やシマノのC***など「LT」「C」などの表記が付いた番手は上記とは糸巻き量が違います。
ハイギアが良い?オススメのギア比
ショアジギングだと、手返しよく広範囲に探るという場合や、青物に効果的なルアーの早巻きが有利になる場合がありますので、リールのギア比はハイギア(HGやH)やエクストラハイギア(XG)と呼ばれるモデルが良いです。ただし、巻重り感はあるので腕力に自信の無い場合はPG良い(パワーギア)やノーマルギアでも良いと思います。
リールの番手の後ろに記載されているギア比の表記の意味
シマノ:HG(ハイギア)、XG(エクストラハイギア)
ダイワ:H(ハイギア)
どんなラインをどれぐらい巻けば良い?
これはリールのサイズや対象魚種、釣り場によって異なりますが、ライトショアジギングだと1号〜1.5前後のPEライン、ショアジギングの場合は2号〜3号のPEラインを200m〜300m巻いて使用する人が多いです。ミノーやポッパーなどのプラグを使う場合はラインを沈める必要がないのでより太めのPEライン(+1号〜2号)でも問題ないです。ロックショアで大型青物をプラグで狙う場合は、PE4号・5号・6号など太いPEを使う場合もあります。
合わせるショックリーダーはフロロカーボンラインもしくはナイロンラインを1m〜2mを結束します。その場合の太さの目安は、メインPEラインの4倍〜5倍程度の号数です。根が荒い場所では、リーダーを長めにするなど釣り場に合わせて調整が必要です。
メインPEに合わせるショックリーダーの例
・PE1号の場合は、ショックリーダー4号か5号(16lb〜20lb)
・PE2号の場合は、ショックリーダー8号か10号(30lb〜40lb)
おすすめショアジギングリール【2023年最新】
ショアジギングリールの番手選びの目安ですが、本格的なショアジギング(PE2号〜)にはSW6000番〜、ライトショアジギングには4000番やC5000番ぐらいがおすすめです。
エントリーモデル
22ミラベル(シマノ)
MGLシリーズ(旧クイックレスポンスシリーズ)の一番下のモデルとして2022年にリリースされたのが「22ミラベル」。MGLシリーズといえば、ヴァンキッシュやヴァンフォードなど超軽量で巻きはじめが軽いリール。ボディやローター素材(主要部分)にシマノのカーボン素材「Ci4+」が採用されており22ミラベルの最大番手である5000XGで270gと軽量。またC5000番のみショアジギングやライトショアジギングに最適なラウンド型ノブが標準で装備されています。エントリークラスのリールながら軽量なのが良いです。
20レブロス(ダイワ)
とにかく手頃なリールが良いって人におすすめなのが、ダイワの20レブロス。アンダー1万円とかなりお手頃ですが、ATDやエアローター、タフデジギアなどを搭載しています。番手も豊富でライトショアジギング向けの4000番や本格的なショアジギに使える5000番・6000番まであります。剛性はそこまで高くないと思いますが、とりあえず始めてみたい・試してみたいって人には有り難い値段設定ですね。
21ナスキー(シマノ)
シマノのエントリースピニングで非常に人気があった16ナスキー。「21ナスキー」として2021年に約5年ぶりにモデルチェンジされました。1万円前後というお手頃な値段ですが、シマノ最新の技術も搭載したハイコストパフォーマンスモデルになってます。番手も豊富で最小は500番、最大はC5000XGまでが用意されているので、ライトゲームからライトショアジギングまで対応できるラインナップです。
21スフェロスSW(シマノ)
2019年にリリースされたシマノの「SW」エントリーモデルの中型スピニングリールが「19スフェロス」。1万円台とお手頃ですがコアプロテクト、ねじ込み式のハンドル、X-SHIPやハガネボディ、カーボンクロスワッシャなど基本的な部分はしっかりしたリールとなっています。3000XG、4000HG,4000XGの中型機種として汎用的な3種類のサイズとギア比が用意されています。2021年には「21スフェロスSW」として5000番以上の大型番手もリリースされたので、本格的なショアジギングからオフショアジギング、キャスティングまで対応できるラインナップに拡充されています。
ミドルクラス
20ストラディックSW(シマノ)
2020年にリリースされた最新の20ストラディックSWは、「SW」の名を冠した堅牢が売りのミドルクラスのスピニングリール。ハイエンドモデルのステラSWに採用されているインフィニティドライブやサイレントドライブ、防水機構「Xプロテクト」などを贅沢に採用したコストパフォーマンスの高いモデルになっています。ライトショアジギングなどに最適な4000番クラスからMAXPE6号まで使える10000番クラスまでと、全10種の豊富なラインナップが用意されています。※インフィニティドライブ:4000HG、4000XGを除く ※サイレントドライブ:4000HG、4000XGのみ ※Gフリーボディ:4000HG、4000XGのみ
17サステイン(シマノ)※廃盤
シマノから最近(2017年秋)発売されたスピニングリールが17サステイン。ラインナップされているモデルは、C3000HG、3000XG、4000XG、C5000XGとライトショアジギングまでをカバー。
HAGANEギアやHAGANEボディは勿論、Xプロテクトなどシマノの最新機構を惜しげもなく取り入れハードな使用を前提にした堅牢性の高いスピニングリールになっています。まさにライトショアジギングのために生まれたリールですね。ライトショアジギング中心なら3000XGか4000XG、大物狙いでライン太めを沢山巻きたい場合は5000XGが良いですね。
21アルテグラ(シマノ)
シマノのエントリ〜ミドルクラスの間ぐらいのスピニングリールがアルテグラ。17モデルから4年を経て21アルテグラとしてモデルチェンジしました。買いやすく本格的な機能がバランス良く搭載されているリールで、エントリークラスと比べると高級感も漂います。18ステラに採用されていた「ロングストロークスプール」の恩恵もあり、旧モデルと比べてキャスト距離がアップしているのも見逃せない点です。他にもマイクロモジュールギアⅡやサイレントドライブなど、ハイエンドモデルと同等の技術が投入されていて、非常に完成度の高いリールに仕上がっています。中型番手となる4000番・5000番までが用意されているので、ライトショアジギングまで利用できると思います。お手頃だけど機能には妥協したくないユーザーのニーズに答える売れ筋リールだと思います。
22カルディアSW
2022年にリリースされたダイワのSWリールが「22カルディアSW」。ライトゲーム等で人気のカルディアをSW化(大型化)したリール。中型4000番から大型18000番までのラインナップが用意されています。この22カルディアSWは2万円台で手に入る手頃さが非常に魅力的です。アルミ製のモノコックボディを採用しており堅牢製も十分。これからを始めたい人やサブリールを検討している人にも良いリールですね。
21カルディア(ダイワ)
18カルディアから3年と割と短い期間でモデルチェンジし21カルディアになりました。上位モデルに使われていた「モノコックボディ」などが採用されており前モデルと全く違ったリールになっています。軽量化もされており、ダイワの汎用リールとして機能や価格面などバランスの取れた製品として人気があります。2022年に後述する「22カルディアSW」という大型リールが誕生しました。ライトショアジギングには21カルディア、本格的なショアジギングには22カルディアSWからチョイスできます。
21ツインパワーXD(シマノ)
17ツインパワーXDから4年を経てモデルチェンジした21ツインパワーXD。前モデルの方が剛性が高いという話もありますが、19ステラSWにしか使われていなかった「バリアコートスプールリング」が採用されておりスプール本体が傷つきにくくなっています。3000番〜5000番という中型番手中心のラインナップ、ハンドルノブもすべてラウンド型になっており、まさにショアジギング向けといった機体です。大型番手が必要なら後述している21ツインパワーSW、もう少しライトに使いたい場合や4000番程度で良いならXDが良いんじゃないでしょうか。
17ツインパワーXD(シマノ)※廃盤
2017年に発売された17ツインパワーXD。過剰なほどの耐久性(XD=extreme durability)を商品名に冠した通り、磯やサーフからのショアジギングやショアプラッギング、ウェーディングゲームなど過酷な状況下での使用を前提に作られたリール。ハードユースにも耐えられるこれぞ「ショアジギング用スピニング」ですね。
19セルテート(ダイワ)
前述した16セルテートから3年を経てモデルチェンジしたのが19セルテート。3年というサイクルは短いのですが、ダイワのリール全体がLT化(小型化)。その流れを受けて上位機種の1つであったセルテートも早々にモデルチェンジしたのではないでしょうか。
デザインは一新され、シルバー基調のシンプルで高級感のあるデザインに変更されています。16セルテート3000番手以上から採用されていた「モノコック構造」を全番手に採用し、小型軽量化&高剛性化を実現しています。ダイワのスピニングリールの中では、セルテートは高剛性や高耐久性モデルという位置づけですね。
最強クラスのハイエンドモデル
21ツインパワーSW(シマノ)
15ツインパワーSWから約6年を経てモデルチェンジした21ツインパワーSW。ショアジギングやオフショアジギングなどハードな釣りの大本命スピニングリールとして人気・実績ともに最も高いと思います。フラッグシップモデルである19ステラSWと遜色無い機能を有しています。安いリールではありませんが、信頼性高く長く付き合えるリールで決して損はしないと思います。個人的にも6000HGが欲しい。
15ツインパワーSW(シマノ)※廃盤
15ツインパワーSWはショアジギングやオフショアジギングなど、大物向けに開発されたリール。番手も最小4000番から最大14000番とほぼ大型のみというラインナップ。XプロテクトやXシールドなど、海水下での使用を想定した高い防水機構を装備しており、堅牢かつパワフルなリールとなっています。
汎用リールでも4000番が沢山でてきたので、大型魚種向けの15ツインパワーあえて6000番と8000番をチョイスしてみました。個人的にも6000HGにPE2号を巻いてショアジギングとジギングに使用しています。XGにしてないのは、ジギングだとちょっと巻が重たいので、さすがにしんどいかと・・。パワーに自信がある方はXGでも良いかもです。見た目からパワフル!
21セルテートSW(ダイワ)
元々は16キャタリナというSWリールがあったのですが、カタログ落ちし後継機種として、ダイワの人気高剛性スピニング「セルテート」が21セルテートSWとして誕生しました。前述した19セルテートでは5000番までしかありませんでしたが、SW版では5000〜18000番までの大型番手が充実しています。20ソルティガ譲りの高機能・高剛性で安心して大型魚とのファイトができるリール。本格的なショアジギングはもちろん近海ジギングやオフショアキャスティングにも利用できます。
16セルテート HD(ダイワ)※廃盤
ダイワの堅牢リール代表「16セルテート」。見た目も非常にカッコよく、良いお値段ですが非常にハイスペックなリールです。新型の21セルテートSWが発売されましたが、16セルテートも根強く人気があります。
新たに登場した3500番と4000番のみに採用されているHDモデルはヘビーデューティーの略でつまり「酷使」って意味ですね。このHDモデルの一番の特長はモノコックボディ構造。従来はボディとボディカバーだった構造を、ボディ単体に直接ギアを埋め込む形に変更。これによって気密性や剛性が向上しています。
19ステラSW(シマノ)
13ステラSWから6年を経て昨年モデルチェンジしたのが、19ステラSW。従来モデルより「軽量&強く」なり巻が圧倒的に軽くなりました。実際に使っていますが13ステラと比べ同じ番手でも非常に軽い。さらに10000番以上はヒートシンクドラグという熱に強いドラグシステムが新たに開発され搭載されています。2020年にはミドル番手である4000番〜6000番が追加されショアジギングにも使い易い番手が増えたのが嬉しいところ。
20ステラSW(4000・5000・6000)(シマノ)
2020年になって4000番・5000番・6000番というより出番が多い中型番手がリリースされました。個人的にはジギングにもショアジギングにも使える6000HGが欲しいです。
18ステラ(シマノ)※廃盤
SWモデルではないですが、18ステラも4000番〜C5000番という中型番手が用意されています。マグネシウム製のボディで剛性も高く本格的なショアジギングには糸巻き量が不足しますが、ライトショアジギングなどにはかなり良いリールだと思います。個人的にも使っていますが、C5000番は最初からアルミ製のラウンドハンドルになっているので、おすすめです。
20ソルティガ(ダイワ)
2020年、満を持して登場したのがダイワ最強のスピニングリールの1つ「20ソルティガ」。リリース予定日に見に行ったのですが、コロナの影響で製造もしくは流通に問題が発生したのか、予定より幾分遅れていたのが記憶に新しいです。
個人的に愛用している15ソルティガ↑からデザインも大幅にチェンジ。20ソルティガでは、モノコックボディが採用され、ギアの大型化&強化がなされています。また、ローターをアルミ製にするなど、まさにフルモデルチェンジという言葉がピッタリです。
8000番〜20000番と比較的大きめの番手のみのラインナップで、用途としてはジギングやオフショアキャスティング向けのものが多いですが、8000H番などは大型狙いのショアジギングに適してますね。
23ソルティガ(4000・5000・6000)ダイワ
2023年に待望のミドル番手(4000番、5000番、6000番)が「23ソルティガ」リリースされました。ジギングはもちろんキャスティングにも使いやすい番手。ソルティガの死角が無くなりましたね。ちなみにミドル番手の23ソルティガはスプールのデザインが少し違ってスリットみたいなのがはいってますね。愛用の15ツインパワー6000番の調子が悪いので買い替えたいな。
お気に入りのショアジギングリールを見つけよう!
これからショアジギングを始める方は、手始めにまずシマノやダイワの3000番〜4000番前後のリールを購入し〜60gぐらいまでのジグなどを扱うライトショアジギングタックルを揃えて挑戦してみることをおすすめします。ターゲットはハマチ(イナダ)やメジロ(ワラサ)、シーバスやサゴシ、タチウオなど結構幅広くて楽しいですよ。
そして、その後もっとデカイ魚を狙いたい!もっと強力なタックルが使いたい!って方は、シマノ6000〜8000番、ダイワ4000〜4500番(8000番前後)あたりのタックルを揃えてみるのが良いのではないでしょうか。格段にタックル強度はあがりますよ。
陸っぱりからジグをぶん投げて、でかい魚を釣って楽しみましょう!
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