最近流行りのルアーを使ったタコ釣り(陸や堤防から)について紹介します。ロッドやリールなどの必要タックルや、タコジグ・タコエギ仕掛けを使った蛸の釣り方などを解説しています!コツを掴めば10杯・20杯と数釣りも可能。身近な漁港や堤防、テトラまで色々なところで釣れるのも魅力ですね。この記事では堤防やテトラなど「陸っぱりからのタコ釣り」について、初心者向けに紹介しています。
タコ釣りとは?
タコ釣りには大きく分けて2種類あります。(1)堤防やテトラなど陸っぱり(陸)からのタコ釣り。(2)船からの船タコ釣りです。タコ釣りは派手さは無いですが、堤防際の壁や海底の根周りを丁寧に探っていると「ヌンッ」という違和感のようなアタリが来て蛸がルアーに抱きつきます。やってみると想像以上に楽しくて病みつきになる釣りです。
陸からのタコ釣り
陸っぱりからのタコ釣りは、堤防の壁に張り付いている蛸をタコジグを使い探っていく方法と、陸からタコエギをキャストして海底や根回りを探っていく釣り方があります。
船タコ釣り
船タコ釣りは、蛸エギというルアーや蛸テンヤという餌付き仕掛けを使い、船で蛸のポイントを流しながら海底を探って行く釣り方になります。
タコ釣りのシーズン(時期)
タコ釣りのベストシーズンは夏場。6月頃〜9月頃は新子のタコが沢山いるので狙いやすい時期です。シーズン序盤の5月や6月頃は親タコと新子が交じるので、たまにサイズが良かったりもします。8月頃になると数は沢山釣れますが、小型が殆どになってきます。あまり小さいものは持って帰らずリリースしてあげると良いですね。冬に近づくと個体数は減りますが、大型になっていく傾向があるので、船タコ釣りでは大型狙いの冬便がある場合もあります。
蛸が釣れる時間帯や潮
タコ釣りにも時合があり1日中やっているとパタパタと釣れる時間帯が何度かあります。潮の動きに敏感なようで、潮が動き出すと良く釣れます。特に満潮からの下げ潮がタイミング的に良いです。潮止まりはあまり釣れない事が多く、潮の流れが速すぎるのもあまり釣れないですね。基本的に夜行性で夜間に捕食活動を行うので夜狙う人もいますが、足元を探る釣りなので個人的には安全な朝マズメや夕マズメがおすすめです。
タコ釣りで狙うべきポイント
タコは基本的に海中の何もないところではなく、障害物や根回りに潜んでいます。もちろん根掛かりし易いので避けたいところですが、タコがいるのはその根掛かりしやすところになります。
防波堤の際
堤防などのタコ釣りで狙うべきポイントは、堤防のつなぎ目など凸凹しているところ。隙間が空いていてタコが隠れていそうな場所など。何も無いところもに蛸はいますが、居付き率の高い場所という意味で隙間や障害物など「変化がある場所」にいる事が多いです。
また、狙う棚も重要で海底にいる場合もありますし、中層の壁にいる場合もあります。堤防際の壁を探るような釣り方では、タコがヒットする棚を見つけると良いです。堤防の壁などを垂直に探る場合は「タコジグ」でのタコ釣りが最適です。
テトラや敷石などの障害物周り
堤防やテトラや敷石など海底の障害物にも蛸は潜んでいます。
こういうポイントでは「タコエギ」をキャストして、海底の障害物に隠れている蛸を探しながら釣っていきます。根掛かりの多い釣りになるので、タコエギをロストする場合もありますが、しっかりとタコエギを海底に沈めて根周りをしっかりと探るしかないです。
タコ釣りの仕掛け(ルアー)
陸っぱりのタコ釣りの仕掛けは、大きく分けて2種類あります。
- タコジグ仕掛け:タコジグを使った垂直の釣り
- タコエギ仕掛け:タコエギをキャストする釣り
どちらも太めのPEラインにタコジグやタコエギなどのルアーを付けた非常にシンプルなもの。タコはルアーを捕食対象にしているというよりは、縄張りにはいってきた敵(タコ?)に対して攻撃してくる習性を利用した釣りになります。かなり根掛かりの多い釣りなので、できるだけ強い仕掛けが良いと思いますよ。弱い仕掛けだとタコエギやタコジグを沢山ロストします。
タコジグ仕掛け
代表的なタコ釣りルアーの1つタコジグ。見た目は可愛らしいのですが、スカートの中には鋭い大型の針が潜んでいます。あらかじめオモリが付いているタコジグと、オモリなしのタコジグがあります。タコジグは通常3連や4連で使用し幅広い層を一気に探れるようにします。一番下のタコジグはオモリ付きにします。タコジグ釣りが初めてなら最初からセットされている3連タイプがおすすめです(釣具屋で売ってます)。
カラーは赤・ピンク・白・紫・金・銀・オレンジなど色々とあります。日によってアタリカラーがあるので、最初は色々使ってみて反応の良いカラーを探ります。タコ釣りをしているとタコエギをロストしてしまうこともありますので、カラー違いで予備を持っていると良いですよ。
タコエギ仕掛け
タコエギ仕掛けはエギングで使うエギのカンナ部分が大型フックになったルアー。陸からタコエギをキャストして使い、立ち位置から10〜30mぐらいのエリアを探るのに向いています。
ヘッド下部の大型オモリでボトムが取りやすく、エギ本体が浮くように出来ており、根掛かりを回避する仕組みになっています。ただし、太めのラインを使っていても障害物周りを攻めるので根掛かりでロストする事も多いです。またアピール力を高めるために、タコエギにタコベイトやキラキラ光る紙のようなモノを付けたりして独自にカスタマイズされている方も多いです。
カラー選びが重要
タコジグもタコエギもカラーが重要。基本カラーとして黄色系や白(グロー系)、赤系が良く使われるカラーです。他にもグリーンや黒、青や金色など色々なカラーが発売されています。日によってアタリカラーが違うので基本カラーは勿論、色んなカラーを用意しておきましょう。
どちらの釣り方でも「黄色・白・赤」は鉄板カラーなので必ず用意しておきましょう。
太めのPEラインを使う
防波堤の際を探るバーチカルなタコジグでの釣りの場合は、PEライン8号に80LBの既製品仕掛け(タコジグ3連用のタコゆらリーダー)を使用しています。タコエギのキャスティングの場合はPE8号だと流石に太すぎて、飛距離が出ないのでタコエギでの釣りの場合は、PE2号〜3号ぐらいで、40LB〜50LBのフロロカーボンショックリーダーを1m〜1.5m程結んでやっています。
タコジグは垂直の釣りなので、極太PEで問題ないです。ラインが切れる前にタコジグの針が曲がる事のが多いので、針をプライヤーで元に戻せばOK。タコエギはキャストするので、太すぎるとキャストしにくいためPE2号ぐらいが良いです
リーダーは既製品でも自作でもOK
タコ釣りの仕掛けに使うタコエギ用リーダー(3連や4連のもあります)。80LBや100LBぐらいのフロロカーボンラインを使って自作でも問題無いと思います。また、3連になったタコジグがセットされた仕掛けも販売されています。
おすすめタコ用タックルを紹介
タコ釣りタックルは釣り方によってスピニングタックルとベイトタックルを使い分けます。
- ベイトタックル:タコジグを使った垂直な釣りにはベイトタックルが良いです。手返し良く壁際を探るのに向いています。船のタコ釣りも基本的にはベイトタックルを使います。
- スピニングタックル:タコエギをキャストして海底の障害物を広範囲に探る場合はスピニングタックルが良いです(ベイトタックルでも良いです)
おすすめのタコ用ロッド(竿)
タコ用ロッドは、スピニングロッドとベイトロッドがあり、どちらもかなりパワーがある硬めのロッドが適しています。特にベイトロッドはかなりしっかりした硬めのロッドが多いです。
堤防などの際を探るタコジグの釣りの場合は、足元を探るので短くて硬い竿がやりやすいです。船タコ用のロッドやジギングロッドなどがおすすめ。要はできるだけしっかりしたロッドがおすすめです。
ソルパラX 岸タコ(メジャークラフト)
私の使用しているタコ用ロッドはソルパラ タコシリーズの「SPS-B702H Taco」。値段的にもスペック的にも十分。ティップは適度に柔らかいのでタコからの反応を得やすく、バット部分は根掛かりにも負けない強力パワー。※新しいモデル「二代目ソルパラX」に変わっているので若干違うかもしれません。
極端に短いロッドではないので、タコジグを使ったバーチカルな釣りでも、タコエギをキャストして使う釣りにも使えるので良いです。スピニングモデルもあります。
SPS-B702H Tacoの特長
夏から秋にかけての数釣りで必要とされる手返しの良さを求めるならこのロッドがベスト。晩秋のデカダコにも負けないバットパワーをも持ち合わせたこのロッドはタコマニアも納得のアイテムです。
タコスフィールド(アブガルシア)
アブガルシアの、タコスフィールド「TAKOSSFIELD TKFC-762H」。ソルパラよりこっちのが良さそうだったのですが、予算的に少し高かったので断念。余裕がある方は是非!スピニングモデルも用意されています。
TAKOSSFIELD TKFC-762Hのスペック
全 長:7フィート6インチ(229cm)
ルアー:10〜180g
ライン:PE2号〜8号
クラーケン専用ベイトキャスティングロッド。タコの先駆者、デビル渡辺氏が監修したモデル。ティップはソフトで繊細。タコを掛けてからも綺麗に曲がり、最終的にはタコを引き剥がすバットパワーを持っています。タコルアーは180gまで使用可能で、PEラインMAX8号まで使える高強度設計。繊細に誘えながらも、強さを持ったヘビーアクションに仕上がりました。リールはビッグシューターと相性抜群です。
おすすめタコ用リール
タコ釣りに使うリールは、太めのPEラインが使用できるものが良いです。ベイトリールならラインキャパがあり、ドラグ力が強いもの(6kg以上)が良いでしょう。スピニングタックルでもPEライン2号程度が使える中型番手ぐらいのサイズが適しています。
- タコジグの釣り:小型〜中型ベイトリール(PE8号を30m〜50mぐらい巻ければOK)
- タコエギの釣り:3000番〜5000番ぐらいのスピニングリール(PE2号を巻いて使います)
- 船のタコ釣り:小型〜中型ベイトリール(PE2号を200m巻けるサイズ)
ブルーマックス(アブガルシア)
ブルーマックス船は小物狙い用のベイトリールですが、PEライン8号が30mぐらい巻け、ドラグ力もMAX6.8kgと結構強め。自重235gと軽量で長時間使うのに適してるのでタコ釣りに最適。価格が安めなのもGOOD。
オクトパスライトプラス(テイルウォーク)
タコ釣りのベイトリールで最も人気のリールがテイルウォークのオクトパスライト。ドラグ力も高くラインキャパもPE2号200m巻ける量があります。陸はもちろん、船のタコ釣りにも使えるので、どちらもやる人にも最適なチョイス。
タコの釣り方(誘い方)
タコの釣り方は大きく分けて2通り。タコジグやタコエギを岸壁沿いに垂直に落としタコを誘う方法。それと、タコエギをキャストして海底の障害物などに隠れているタコを誘う方法。
タコジグを垂直に落として誘う
タコジグを防波堤の岸壁沿いにゆっくりと落としながら、垂直に探っていきます。時にタコエギをシェイクしタコを誘います。イガイやカキ殻のような貝殻が群生している場所や、ケーソンとケーソンのつなぎ目など、タコの隠れ家になる場所や餌が多い場所を重点的に探っていきましょう。1箇所探ったら、次へ、そしてその次へと、長い護岸をひたすらタコの場所を探して歩きます。
当日のタコのアタリ棚が、例えば底から1mぐらいなどが分かれば、その棚を中心にタコを探り歩きます。歩きながら軽くタコエギをシェイクし、違和感あれば竿で少し聞いてみて、タコっぽければ海側に向かってタコを引き剥がす感じで大きく合わせます。
タコ釣りのコツ
岸壁ヘチ釣りの場合、1匹タコが釣れたらその水深を覚えておきましょう。大体その水深が、その日のタコのアタリ棚になっている場合が多いです。
タコエギをキャストして釣る
タコエギを使った釣り方は、タコエギをキャストし着底させた、後ボトムをズル引きやリフト&フォールを織り交ぜながら巻いてきます。地形変化や障害物を感じる場所などで、タコエギをシェイク、少しステイするなどアクションを加えアピール。タコが覆いかぶさったような重みを感じたり違和感を感じたら、すぐに合わせず、その場で少しタコジグやタコエギを数秒間は動かし続け、しっかりルアーを抱かせてから合わせましょう。
根掛かりだなと思ったら、無理に引っ張らず、糸を緩めて少しラインを送り込むと外れる場合があります。
アタリの取り方
海底や岸壁にタコジグやタコエギを落とし、「数秒誘うようにシェイクし数秒ステイする」という動作を繰り返していると、ヌンっと重みを感じたり違和感を感じる場合があります。これがタコのアタリ。
アタリではなく根掛りの場合もあるので、違和感があったら竿でききながら、海底や岸壁から剥がすようなイメージで大きく合わせを入れます。何度かやっているとタコのアタリかな?と分かるようになりますよ!
慣れてくると根掛かりと、アタリの違いがよく分かるようになると思います。タコは早アワセすると逃げる(タコの足先しか触れてない場合がある)ので、焦らずにしっかりとルアーを抱かせるイメージが大切です
タコの釣り方動画
デビル渡辺氏による実釣解説動画です。タコエギを使用した釣りではありませんが、どのようなポイントを探ると良いかなど非常に参考になります。アブガルシア レボビッグシューター、良いですね〜。高いけど。
タコの締め方
釣った後は、タコもしっかり〆ましょう。眉間の間をナイフやピックのようなもので、突き刺すような感じです。動画を見ると分かりやすいですよ。一瞬で白くなって締まります。
タコ釣りに持っていく道具
タックルや仕掛け以外でタコ釣りに持っていくと便利な道具を紹介します。
タコ用ネット
タコ用ネット。チャックで開閉するので、タコが出てこられません。(普通の袋だと口を縛っていても出てくる事があります)釣具屋さんで300円程。チャックで閉まる洗濯用ネットでも良いですよ。
小型ソフトクーラーボックス
防波堤のタコ釣りの場合、長い距離を歩いて探ります。なので、メインの大きなクラーボックスとは別に、小型ソフトクーラーボックスのような物を持って歩くと便利。釣れたらその場でタコを入れられるので戻る必要も無く、タコも新鮮なままキープできます。夏場の場合は暑い時期なので、飲み物を1つ入れておくのも良いですね。
激ウマな「蛸」を沢山釣り上げよう!
初心者でも簡単に釣れるタコ。その日の棚をしっかり把握し、タコが隠れていそうな場所を丁寧に探れば釣れること間違い無し!沢山釣ってたこ焼きパーティーで楽しもう!※ちなみに、暑い時期の釣りなので熱中症(日焼け)には十分に注意しましょう!