カットウフグ(湾フグ)に行ってきた!タックルや餌、仕掛けなどを解説

カットウフグ(湾フグ)に行ってきました。お世話になったのは、明石から出船している「丸松乗合船」さん。釣り方なども丁寧に教えてくれるので、初心者でも安心して楽しめると思います。ということで、カットウフグのタックルや餌、仕掛けなどについて解説。船長が教えてくれたコツや気付いた点なども含めて記載しておきます。

目次

カットウフグとは?

カットウフグとは?
カットウフグとは?

カットウフグ釣りは、専用の仕掛け「カットウ針」を使い、海底付近でフグを狙う釣り方です。餌を付けたチラシ針とは別に、引っ掛け用の針が仕掛けに付いており、フグが餌をついばむタイミングを見計らってフッキングさせます。カットウ釣りはシンプルながらテクニカルな釣りで、合わせるタイミングや誘い方が重要。フグの引きの強さや色々食味の良さが魅力です。

ターゲットとシーズン

ショウサイフグ
ショウサイフグ

明石沖(播磨灘)や瀬戸内のカットウフグのシーズンは12月〜4月頃まで。ショウサイフグを狙います。1月頃がベストシーズンという感じです。関東では通年狙う事ができ、その時々でショウサイフグやコモンフグ、ヒガンフグ(アカメフグ)、トラフグなどがターゲットになります。

フグを捌くのは「フグ調理師免許」が必要です。釣り上げたフグは、船宿で身欠きと呼ばれる可食処理をしてくれます。免許を持ってない釣り人が勝手に持ち帰らないようにしましょう。

タックル

カットウフグのタックル
カットウフグのタックル

カットウフグでは、20号〜60号ぐらいの範囲のオモリを使います。後述する釣り方にも関連しますが、明石沖や瀬戸内ではアンカー(錨)を下ろした船の釣り。海底にいるショウサイフグを狙うので、底取りが出来ないと釣りになりません。

ちなみに、関東のカットウフグ(湾フグ)は船を流しながらポイントを探って釣っていきます

ロッド

カットウフグ専用ロッドが各メーカーから発売されています。代用ロッドとしては、カワハギロッド、太刀魚テンヤロッドなどが使えます。カットウフグでは穂先が繊細で小さなアタリを目感度で取りやすく、ベリーからバット部分はしっかりとしていて合わせが効きやすいロッドが適しています。30号前後のオモリを使う場合は小さなアタリを取りやすいカワハギロッドがちょうど良いのでおすすめです。

硬めのロッドはフグの動きが速い時、動きが遅い時(少し合わせにためを作りたい時)は柔らかめという感じの使い分けになると思います

リール

バルケッタプレミアム
バルケッタプレミアム

小型ベイトリールを使います。カワハギ釣りやイカメタルなどで使うような小型サイズ(100番〜200番)でOK。フグは釣れた瞬間に上方向(海面側)に走ってくるので、巻きスピードが速いハイギア(HGやXG)の方が使いやすいと思います。メインラインはPE0.8号前後を200mぐらい巻いておきましょう。ショックリーダーはフロロカーボン3号〜5号で良いです。

カウンター付きのベイトリールの方が有利。というのも、アンカーを下ろした船の上から仕掛けを潮に流しつつ、フグの群れがいるエリアを探す場合、例えば「カウンターで75mの時に釣れた!」みたいな情報が非常に重要。カウンターで把握したアタリがあったエリアを重点的に探るとアタリが出やすかったりと、釣果につながります(船長から教えてもらいました)

仕掛け

カットウフグの仕掛け

明石沖や瀬戸内で使う最もスタンダードな仕掛けはチラシ針を使ったカットウ仕掛け↑。

上部に中通しオモリを通し、チラシ針と呼ばれる3本の針に一節ぐらいに切ったエビをつけます(エビの付け方は後述)。その下に掛針であるカットウ針が付いているという仕掛けです。

他にもチラシ針の代わりにテンヤ針を付けて大きめのエビの身を付けるカットウ仕掛けや、胴付き仕掛けのようにオモリが一番下にあるタイプのカットウ仕掛け、カットウ針で引っ掛けるタイプではなく、餌付きの針を食わせる食わせ仕掛けなどもあります。

チラシ針を使ったカットウ仕掛け
チラシ針を使ったカットウ仕掛け

チラシ針を使ったカットウ仕掛けのメリットは、海底を中心に探るショウサイフグの場合、海底に仕掛けを置いている間もチラシ針が潮に揺られるので自然に誘いになります。

明石沖や瀬戸内のカットウフグは根掛かりする?

基本的には砂地のポイントなので、ほとんど根掛かりしないです。

カットウ仕掛けはいくつ用意した方が良い?

ほぼ根掛かりしないと思いますが、念の為3〜4つぐらいは持参した方が良いと思います。根掛かりはしないですが、フグにチラシ針を噛み切られる場合もあります

オモリの号数はどれぐらい?

潮の流れが結構変わるので、20号〜60号ぐらいまでを状況によって使い分けます。中通し「丸型オモリ」の10号2個、20号2個、30号2個ぐらいを用意しておけば良いと思います(重くしたい場合は、例えば30号と10号で40号にするなど)。ちなみにナツメ型オモリは長細いのでオモリを追加して使うのには適していないです。オモリを単体で使う場合にはナツメ型で問題ありません。

餌はアルゼンチン赤エビが基本

アルゼンチン赤エビ
アルゼンチン赤エビ

餌はアルゼンチン赤エビや甘エビがおすすめ。身の柔らかさや餌持ち、そしてコスト面を考えるとアルゼンチン赤エビが良いと思います。(甘エビの方がより柔らかいので喰いは良いが餌持ちが悪い)

アルゼンチン赤エビを餌として使う場合は、頭を取りエビのミソを容器いれ、そこに一節サイズに身を切ってミソと混ぜておきます。私はそこに旨味アップのために昆布を細かくして入れています。カワハギゲッチュの空容器がちょうど良いサイズだったので、それに入れてます

アルゼンチン赤エビはどれぐらい用意すれば良いのか?

フグのアタリの多さにも寄ると思いますが、アルゼンチン赤エビを15匹〜20匹分ぐらいを用意しておけば1日分は持つと思います(10匹〜30匹ぐらいなら)。50匹以上とか釣れる時は分からないので、予約時に船宿に聞いてみると良いと思います。

ブラックタイガーやバナメイ海老でも良い?

ブラックタイガーやバナメイでは釣れないとの事(船長談)。理由は定かではありませんが、聞いた話では養殖系の海老には反応が悪いみたいです。それと身がアルゼンチン赤エビや甘エビと比べて硬いのが良くないとの事。人間から見たら同じようですがフグには向いてないみたいですね。アルゼンチン赤エビや甘エビはスーパーや釣具店に置いてます。スーパーの方が安いのでおすすめ。

餌の付け方(チラシ針)は?

チラシ針への付け方ですが、一節ぐらいのサイズに切った赤エビの身を、縫い刺しにしてフグから取られにくくします。身に刺し通して、更に捻って刺し通すを数回繰り返す感じです。↓餌付けなどの解説動画

フグの釣り方

明石沖(播磨灘)や瀬戸内のカットウフグでは船は基本的にアンカーをおろして釣りをします(流して釣る船もあるとの事)。ポイントを流しながらやる釣りではないので、フグの回遊待ちと自分でフグが群れている場所を探す釣りになります。

STEP
カットウ仕掛けを着底させる

仕掛けを船の真下やちょいキャストをして海底に着底させます。仕掛けを着底させる際は、そっと海底にオモリを置いてやるようなイメージ。勢い良く落としてしまうと、寄ってきたフグが散ってしまったり、カットウ針が絡んでしまったりします

STEP
5秒〜10秒ほど仕掛けを海底に置いておきます

着底したら5〜10秒ほど仕掛けを海底に置いておきます。その際、いわゆる「ゼロテン」でラインを貼らず緩めずの状態にしてアタリを待ちます。

STEP
空合わせを入れる

アタリがあれば合わせますが、5〜10秒ぐらい待ってアタリが無ければ空合わせを入れます。大きく合わせを入れるのではなく、20〜30cmぐらい仕掛けクイックにあげるイメージです(アタリが分かってなくても、このタイミングでかかる場合もあります)。合わせを入れた後は、ストンと急に仕掛けを落とすして着底させるのではなく、そっとオモリを置いてやるようにします(ステップ1の着底と同様の理由)

STEP
誘いを入れる

仕掛けを海底に置いておくだけで、アタリが全然出なければ誘いを入れましょう。フグに「ここに餌があるよ!」というアピールみたいな感じです。
↓誘いの例

  • 着底した状態から、50cm〜1m程度、仕掛けを持ち上げて、再度ゆっくりと着底させる。
  • ゼロテン状態でチラシ針についた餌をふるような感じで誘う
STEP
仕掛けを潮に流していく(重要)

明石沖(播磨灘)や瀬戸内のフグ釣りで重要なのが、仕掛けを潮に流しながら広範囲を探っていく事だと思います。上記のスッテップ①〜④をやりながら、徐々に潮に流しながら探るポイントを変えていくと、フグのアタリが出やすいエリアを見つけられると思います。

着底させられるオモリ号数は重要ですが、重すぎるとアタリが出にくく、潮に流れない場合があるので、オモリの号数は細かく調整しながら「底取りが出来て、潮にもある程度流れ、アタリが出やすい重さ」を探ると釣果アップにつながると思います!

STEP
フグが釣れたら

カットウ針にはカエシが付いてないので外れやすいです。テンションが抜けないように巻き上げてくるとバラシが少なくなると思います。

フグは歯がしっかりしているので、釣れたらフィッシュグリップで挟んで持ちましょう。針はプライヤーなどで外すと良いと思います。

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