ここ数年人気が出てきた釣り方の1つが「オモリグ」。小型のエギと中オモリを使って剣先イカやスルメイカを狙う釣り方です。個人的にも非常にハマっている「オモリグの基本タックルや仕掛け、釣り方」などを詳しく紹介しています。初心者や入門者の方の参考になれば幸いです!
オモリグについて
オモリグは主に日本海や山陰エリアで行われている剣先イカの釣り方。中オモリと小型エギを使ったエギングの1つです。別名「中オモリ式エギング」なんて呼び方もされます。基本的にはスピニングタックルを使用し2.5号前後の小型エギと15号〜40号ぐらいの中オモリを使った仕掛けを使います。
ターゲットは剣先イカ(白いか)
オモリグのメインターゲットは「剣先イカ」、他にもスルメイカやまれにアオリイカなどが釣れる事もあります。日本海側の方が大型の剣先イカが釣れますが、和歌山エリアもサイズは小さいですが楽しむ事ができます。
シーズン
オモリグのシーズンは初夏〜秋頃。6月頃から9月頃までがメインシーズンとなります。
オモリグとイカメタルの違い
オモリグはバーチカルな釣りのイカメタルと比べ潮が速い時に有利な場合があります。実際に日本海でイカメタルをしていると時に30号のスッテを使っても流されてしまうような事がありますが、そんな時に20m〜30mぐらい潮上にキャストすることで、エダスも1m程度ありドロッパーもエギなので自然なフォールを演出できるオモリグが釣りやすい場合があります。
- オモリグ:キャストし広範囲のイカを狙う事ができる。大型のイカが出やすい、潮が速い場合に有利、渋い時にもオモリグだと釣れる場合がある。
- イカメタル:垂直の釣りで水深を正確に把握しイカを狙える。ドロッパー(1〜2個)と鉛スッテが付いているので、2〜3匹一度に釣り上げる事ができるなど数を伸ばしやすい。
オモリグのタックル
オモリグ用ロッド
オモリグロッドは、種類豊富とは言えないですが、それでも最近(2020年夏時点)少し種類が増えてきました。(今後増えてきそうですね)※2022年4月時点で大手メーカーもオモリグ用ロッドを出してきたので、大分増えてきました。
オモリグでは15号ぐらいから30号(110g)、場合によっては40号(150g)ぐらいのオモリをシャクるので、ある意味ジギングみたいですが、ジギングとは違いイカのアタリはかなり繊細なのでティップは細く高感度、そしてヒット後のイカの身切れを防ぐという意味でロッド自体もしっかり曲がるモノが良いですね。
ロッドの全長は6フィート後半〜7.5ftぐらいで、長すぎると船からのキャスト時に不便、短すぎるとシャクリにくいのでこれぐらいの長さになっていると思います。それと、ロッドグリップも長めになっていて、脇に挟めるようになっているのもポイントです。
リール
オモリグはキャストするのでスピニングタックルでやります。前述したロッドに合わせるのは2500〜4000番ぐらいのスピニングリールがおすすめ。剛性が高いリールの方が楽に巻上げてこれます。回収が早いのはハイギア(HG)ですが、巻き上げを楽にしたい場合はパワーギア(PG)やノーマルギアを使うと良いですよ。
オモリグでは15号〜30号(100g前後)、時には40号のオモリを使います。その日のポイントによっては水深70〜80mみたいな深場でシャクる場合もあるので、4000番ぐらいのリールを使った方が楽です。大剣サイズがかかると結構重たい!個人的には4000番がおすすめ。パワーハンドルがあると使い易い。
オモリグの仕掛け
オモリグ仕掛けは↑図のような感じです。オモリグ用の三又スナップが市販されていますので、それを活用すればオモリグの仕掛けは簡単に自作できます。仕掛けを自作する上でのポイントですが、フロロカーボンリーダーでも良いですが、個人的なおすすめはエギ側のリーダーに太め(3号〜5号)のエステルリーダーを使うと張りが出て感度が高くなるので、イカからのアタリが良く分かるようになります。それと竿側のリーダーは短めにしておくと、キャスト時にガイド内に結び目が入らないので投げやすいのと、キャスト切れなどが起こりにくくなって良いです。それと、中オモリはオモリグ用に色々と発売されていますが、ちょっと高いので蛍光のホゴオモリでも良いです。例えば、40号とか出番の少ないオモリはホゴオモリにするとかもありですよ。
- メインライン:PE0.6号(200m)
- ショックリーダー:フロロカーボン3号(40cm)
- オモリグ用三又スナップ
- オモリグ用シンカー:15号〜40号
- エステルリーダー:3号〜5号(1mぐらい)
- エギ:メイン2.5号で1.5号〜3号まで。
メインライン
メインラインはPE0.6号のマルチカラーのPEラインを200m巻いて使っています。マルチカラーが必要なのは水深の把握のためです。0.4号〜0.8号ぐらいの間を使っている人が多いですね。魚にやられたりして高切れする場合もあるので200mは巻いておきたいところです。
リーダーはエステルがおすすめ
以前はサルカンからエギまでのリーダーもフロロカーボンを使っていましたが、最近はエステルラインの4号〜5号を1mぐらい付けてやっています。ちなみにある有名イカメタル船の船長は太いのでも全然良いと言ってました。エステルラインの方がフロロカーボンより張りがあってが伸びないので、感度が良いのでイカのアタリを取りやすくなるというメリットがあります。
最近は4号とか5号のエステルラインをリーダーとして使っていますが↑糸絡みもなく、アタリも出やすいので太いので全然OKだと思います。なので、おすすめは4号か5号。
小型エギ(2.5号メイン)
オモリグでは小型エギを使用します。メインサイズは2.5号になります。たまにより小さいエギに反応が良い場合があるので、1.5号〜2号なども少し用意しておきましょう。それとエギのカラーは特に重要で釣果に差がつくことが多いです。日によって、時間帯によってアタリカラーが変わってきます。またあるカラーが良く釣れているからといってずっと同じカラーを使い続けるよりもローテーションしながらエギのカラーを変える方が良い場合が多いです。なので、エギカラーは沢山用意しておきたいところです。個人的なおすすめカラーはオレンジ系・赤系・紫系・赤緑など。
オモリグ用シンカー(中オモリ)
15号〜40号ぐらいのオモリを使います。潮流が速いと重たいオモリを持ってないと釣りにならない事があるので、日本海の場合は40号も用意しておきましょう。ちなみに個人的によく使うのは20号〜30号の間の出番が多いです。オモリの形状は写真↑のようなものが主流でオモリグ専用のモノも発売されています。特徴としては、基本的にはグローでオンレジやピンク、黒や白など色んなカラーがあります。オモリグ専用のモノが勿論良いですが、普通のホゴ型オモリでも特に問題は無いです。丹後や山陰でやるなら40号も1〜2個は用意しておきましょう。
オモリグの釣り方やコツ
オモリグの釣り方は下記のような感じになります。
船から集魚ライトの明暗付近に向けてキャストします。オモリが結構重たいので高切れやライントラブルなどに注意してキャストしましょう。
一度オモリを着底させてからイカの層を探っていきます。棚が分かった場合はリールのラインカラーを目安に水深を把握するか、着底から何回リールを巻いたかを把握して、アタリの出た層を中心に探っていきます
着底もしくは任意の層まで沈めたら、テンポよくシャクリます。回数は4〜5回もっと沢山まで様々。シャクる回数やシャクリの強さでもイカの反応が違う場合があります。
シャクってイカを誘った後は、ラインにテンションを掛けながら餌木をフォールさせていきます。アタリが出やすいタイミングなので手感度と穂先に集中しましょう。
STEP3〜STEP4を繰り返しながら、イカの棚を探っていきアタリが多い層を重点的に釣っていきます。船べりまで仕掛けが返ってきたら回収するか、その場でシャクリながらアタリを探ったりします。
オモリグの釣り方のイメージ↓
オモリグのコツですが、例えば、底をとった後に3,4を繰り返し5セット目のフォールにアタリがあった!など、シャクリの回数を覚えておくと、イカの棚を把握できるようになります。他にも巻いてあるPEラインがマルチカラーになっているなら、アタリがあったカラーをしっかりと覚えておくと、そのカラーまでラインを落とせばOKです。
釣れなくなった場合は、2から再スタートして探っていくなど、アタリが出る棚をしっかり探ると釣果がアップします。他にも、カーブフォール後のステイ時間が長い方が良かったり、シャクる回数が少ない方が良かったりとその日によって異なるので、色々と試すと良いと思います
ちなみに、ドラグ設定は弱めぐらいにしておく方が、バラシ軽減になると思います。シャクったら「ジィっ」と音がするぐらいにしておきましょう。
オモリグはとにかく楽しい!
激しくシャクった方が良かったり、じっとステイしていた方が良かったりと、オモリグはかなりゲーム性の高い釣りで非常に面白いです。その日のパターンやアタリカラーを見つけた人ばかりが釣れる事もあったり。またキャストして遠くを狙う事ができるので、集魚ライトの明暗の暗い部分にいる大型のイカが釣りやすいといったメリットもあります。イカメタルも楽しいですけど、ぜひオモリグにもチャレンジしてみてください!
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