エギングを始めたいけれど、どんな道具をそろえればいいの?どんなテクニックが必要?そんな疑問を持つアングラーのために、エギングの基本をわかりやすく解説します。この記事を読めば、エギングの基礎が身につき、実際の釣行で役立つ知識を得られます。
エギングとは?初心者向けに基本を解説
エギングとは、専用のルアー(エギ)を使ってイカを狙うルアーフィッシングの一種です。主にアオリイカをターゲットとし、漁港や磯、堤防などから手軽に楽しめることから、近年人気が高まっています。初心者でも始めやすく、イカ特有の引き味や食味の良さが魅力です。
エギングってどんな釣り?
エギングは、エギを使ってイカを誘い、シャクリ(竿を動かすアクション)を加えてイカの捕食本能を刺激する釣り方です。一般的なルアーフィッシングとは異なり、エギのフォール(沈下)中にアタリを取ることが多く、繊細なアクションが求められます。
エギングの基本的な流れは以下の通りです。
- キャストしてエギを狙ったポイントへ投げる
- 着底後、シャクリを入れてイカにアピールする
- エギをフォールさせてアタリを待つ
- イカが抱いたらアワセを入れ、慎重にリールを巻く
ターゲットとなるアオリイカの生態

エギングの主なターゲットとなるアオリイカは、日本各地の沿岸部に生息する大型のイカです。特に春と秋が釣りやすいシーズンとされており、それぞれの時期で狙うサイズや釣り方が異なります。
春のエギング(3〜6月)
春は親イカと呼ばれる大型の個体が産卵のために接岸する時期です。1kgを超える大物が釣れることも多く、重めのエギ(3.5号〜4号)や太めのラインを使用するのが特徴です。
秋のエギング(9〜11月)
秋は新子と呼ばれる若いイカが多く、数釣りが楽しめる時期です。サイズは小さめですが、活性が高く初心者でも釣りやすいのが魅力です。2.5号〜3号のエギを使用し、軽いシャクリで誘うのがコツです。
エギングの魅力と人気の理由

エギングの魅力は、以下の点にあります。
- 初心者でも手軽に始められる
- タックル(道具)を揃えやすい
- 視覚的に楽しめるサイトフィッシングの要素がある
- イカ特有の引き味を楽しめる
- 釣ったイカを美味しく食べられる
また、エギングは魚のように餌を食べるのではなく、エギに抱きつく習性を利用する釣りのため、アタリの取り方やシャクリのリズムが重要になります。この独特の釣り方が、ルアーフィッシングとは違った楽しさを提供しています。
エギングの種類
エギングにも種類があって大きく分けると4種類ぐらいあります。
- エギング:陸っぱりのエギングを指します。
- ティップランエギング:水深のあるポイントで船の上からアオリイカを狙うエギング
- ボートエギング:陸っぱりのエギングとタックルや仕掛けは殆ど同じですが、ボートでポイントを移動しながらアオリイカを狙います。
- オモリグ(イカメタル):水深のあるポイントで船上からバーチカルにケンサキイカやヤリイカを狙います。
エギング(通常)
一般的に「エギング」というと、この陸っぱりからのエギングを言います。スピニングタックルと餌木(ルアー)というシンプルな仕掛けを使い、漁港や磯、堤防からアオリイカを狙います。陸っぱりのエギングでは基本的にはポイントを移動しながら色んなポイントを探っていきます。春から初夏は成長して産卵を控えた大型アオリイカ狙い、秋から冬は新しく生まれた小型から中型ぐらいの成長途中のアオリイカの数釣りが楽しめます。また、時期や場所によってはケンサキイカやヤリイカ、コウイカなども陸っぱりエギングのターゲットになります。
ボートエギング
ボートエギングはタックルや仕掛けは殆ど陸っぱりのエギングと同じです。大きな違いは、人の足では入る事ができないようなエリアをボート上から狙う事ができる事。イカがスれてない場合が多いので、簡単にアオリイカを釣る事ができます。余談ですが、後述しているティップランやオモリグをしているとアオリイカが浮いている事があり、その場合はボートエギングと同様に餌木をキャストして浮いているアオリイカを狙う事ができます。
ティップランエギング
水深のあるポイントで船上からアオリイカを狙うのがティップランエギング。名前の由来はティップ(穂先)がラン(走る)するようなアタリが出る事から名付けられています。通常のエギングとの違いは、深場でのエギングになるので、ティップラン専用エギや仮面シンカーなどの追加オモリを装着した仕掛けを使う事です。餌木のサイズも3号〜4号と大きめを使う場合が多い。ティップランエギングでは良い時期だと何十杯という数釣りが可能。また大型アオリイカを狙いやすい釣り方です。
オモリグ(イカメタル)
水深のあるポイントで船上からやるのが「オモリグ」。ティップランエギングと同様に水深30m以上あるような深いポイントなので、水深に合わせた「中オモリ」もしくは「下オモリ」を使った仕掛けを使います。(中オモリエギングを略してオモリグ)。オモリグはイカメタル船でやる釣りですが、エギングに分類したのは2.5号前後の小型餌木を使う釣り方だからです。時期によりますが、ターゲットは幅広くケンサキイ
エギング初心者向けタックル選び

エギングを始めるためには、専用のタックルを揃える必要があります。ここでは、初心者が最初に用意すべき基本のタックルについて解説します。
エギングロッドの選び方(長さ・硬さ・調子)
エギングロッドは、エギを遠投しやすく、シャクリやすいように設計された専用のロッドです。選ぶ際のポイントは以下の通りです。
長さ:8〜8.6フィート(約2.4〜2.6m)
標準的な長さで、初心者にも扱いやすくおすすめです。短すぎると飛距離が出にくく、長すぎると操作性が悪くなるため、8フィート前後がバランスの良い選択です。
硬さ(パワー):ML(ミディアムライト)〜M(ミディアム)
エギの重さに合わせた硬さが必要です。初心者はML〜Mクラスを選ぶと、扱いやすく幅広いシーンで使えます。
調子(アクション):ファーストテーパー(先調子)
エギングではシャクリの動作が重要なため、ロッドの先端がしなやかに曲がりやすいファーストテーパーが適しています。
リールの選び方(番手・ギア比・ドラグ性能)
リールはスピニングリールを使用します。エギングに適したリールの選び方を紹介します。
番手:2500〜3000番
エギングでは、PEラインをスムーズに扱える2500〜3000番のスピニングリールが適しています。軽量で操作性が良いものを選びましょう。
ギア比:ハイギア(HG)またはノーマルギア(N)
ハイギア(HG)は手返しが良く、素早いシャクリやラインの回収が可能です。初心者はノーマルギア(N)でも問題ありませんが、最終的には好みによる部分が大きいです。
ドラグ性能:スムーズなドラグ調整が可能なもの
イカは身切れする場合があるので、ドラグを適切に調整しながらやり取りする必要があります。スムーズにラインが出るリールを選びましょう。

PEラインとリーダーの選び方(号数・長さ・結び方)

ラインの選び方も重要です。エギングではPEラインとフロロカーボンリーダーを組み合わせて使います。
PEライン:0.6〜0.8号(150m前後)
エギングでは細めのPEラインを使用することで飛距離を伸ばし、エギの操作性を向上させます。初心者は0.8号がおすすめです。
リーダー:フロロカーボン1.5〜2号(1〜1.5m)
リーダーは根ズレやショックを吸収するために使用します。エギのサイズや釣り場の状況に応じて1.5〜2号を選びましょう。
ラインの結び方:FGノット・電車結びなど
PEラインとリーダーを結ぶノット(結び方)は、FGノットや3.5ノットなどが一般的です。結び方をマスターすると釣果アップに繋がります。

このFGノット↓が簡単。覚えておくと、いろんな釣りに使えて良いですよ!
エギの種類とサイズ選びの基本


エギはサイズやカラー、沈下速度(フォールスピード)によって種類が分かれます。
サイズ:2.5号〜4号
春の親イカ狙いは3.5号〜4号、秋の新子狙いは2.5号〜3号が一般的です。
カラー:ナチュラル系・アピール系
クリアな水質ではナチュラル系(茶・オリーブ・ブルー)、濁りのある場合はアピール系(ピンク・オレンジ・赤)が有効です。
フォールスピード:スロー・ノーマル・ディープ
イカの活性や水深に応じて、沈下速度を調整できるエギを選ぶと釣果が向上します。
アオリイカは目が良いので、エギのカラーにも敏感に反応します。あるカラーでは全く反応が無かったのに、カラー変更した途端釣れるようになるなんてこともあります。カラーは下地カラーとボディカラーの組み合わせ。(カラーは通常エギのパッケージに記載してあります)。下地は金・銀・赤・虹色(マーブル)・紫・ピンク・オレンジなど。ボディーはピンクやオレンジ、レッドやパープル、グリーン、茶色、金アジなど。アオリイカの高活性時や朝マズメや夕マズメ時は、アピール力の高い派手なカラー(下地はゴールドや銀で、ボディはピンクやオレンジ)。低活性時はナチュラル系カラーやダーク系のカラーが良いす(下地は赤や紫、ボディはグリーンや茶色など)
エギングの基本テクニックとアクションのコツ
エギングでは、エギの動かし方(アクション)が釣果を大きく左右します。特に「シャクリ」と「フォール」を意識することで、イカのアタリを取りやすくなります。ここでは、初心者が覚えるべき基本テクニックとアクションのコツを解説します。
シャクリのあれこれ


エギングの代表的なアクションは「シャクリ」と呼ばれる動作です。ロッドを煽ることでエギを跳ね上げ、イカの捕食スイッチを入れる役割を果たします。初心者でも実践しやすい基本的なシャクリを紹介します。
シャクリ(1段)
シャクリは、エギングの最も基本的なアクションで、初心者でも簡単にマスターできます。
やり方:
- ロッドを軽く1回しゃくり上げる
→ エギが1回、大きく跳ね上がる。 - そのままテンションフォールさせる
→ ロッドを動かさず、ゆっくりエギを沈めることでイカに抱かせるタイミングを作る。
ポイント:
- シャクリは大きくやりすぎず、手首を使って軽く動かすイメージ。
- テンションフォール(ラインを張った状態のフォール)を意識すると、アタリを取りやすい。
おすすめの状況:
- イカの活性が低いとき
- プレッシャーの高い釣り場(スレたイカにも効果的)
2段シャクリ(エギをリズミカルに動かす)
2段シャクリは、エギの動きを大きく見せるアクションで、イカに強くアピールできます。
やり方:
- ロッドを短い間隔で2回シャクる
→ 1回目のシャクリでエギが跳ね上がり、2回目でさらに高く舞う。 - フォールを長めにとる
→ イカが抱きやすいように、しっかり沈める時間を作る。
ポイント:
- シャクリの間隔は短めにし、スピーディーな動きを意識する。
- 2回目のシャクリでしっかりエギを跳ね上げ、視覚的にイカにアピールする。
- フォール中にアタリが出やすいので、ラインの動きに注意。
おすすめの状況:
- イカの活性が高いとき
- 広範囲を探りたいとき
スラックジャーク(ラインをたるませながらシャクる)
スラックジャークは、エギの動きをよりナチュラルにし、イカに違和感を与えにくいテクニックです。
やり方:
- ラインを少したるませた状態(スラックが出た状態)でロッドをシャクる
→ エギが左右に不規則なダート(スライド)をする。 - その後、ゆっくりフォールさせる
→ エギが自然に沈むので、イカが違和感なく抱きつきやすくなる。
ポイント:
- ラインをピンと張った状態でシャクるのではなく、わずかにたるませるのがコツ。
- シャクリすぎるとイカが警戒するため、適度な動きを意識する。
- フォールをしっかり取ることで、イカのバイトチャンスを増やせる。
おすすめの状況:
- スレたイカを狙うとき
- クリアウォーターでイカに見切られやすいとき
動作の流れ
エギングの釣り方の基本はシャくりとフォール。この2つの動作の繰り返しで行います。シャクってエギを動かす時はアオリイカへのアピール。エギのフォール時に喰わせる(抱かせる)という感じです。しゃくり方は色々とあるので一概には言えないですが、流れとしては下記のような感じになります。
- ロッドの先からエギを7〜80cmぐらい垂らした状態からキャスト。
- エギが着水したらラインスラック(余計なライン)をリールで巻き取り、若干糸を張りエギの重みを感じながら、ボトムまでエギをフォールさせます。
- 着底したらロッド先端を7時か8時の位置まで下げ、11時か12時までしゃくりあげます。
- 3回ぐらいシャクってエギを動かしてアオリイカにアピール。
- 糸フケを巻き取りラインを張らず緩めずでエギを違和感なくフォールさせる(重要)
- ③④を繰り返し足下のボトムまでしっかりと探ってくる(毎回ボトムまで沈める感じ)
- フォール時にラインが走ったり、重みを感じたら合わせを入れてフッキング。
イカがエギに抱きつくのは主にフォール時。シャクリ後のフォール時にアタリが出やすいので、ラインと手元に特に集中しましょう。フォール時にラインが急に走ったり、引き込まれたり、ヌンっ重みがかかったりするのがアタリです。すかさず合わせを入れましょう。またドラグをしめすぎると、合わせた時にイカの身切れを起こしてしまうので、シャクってドラグが「ジッ、ジッ」と出るぐらいに調整すると良いです。
エギのフォールを意識する重要性
イカがエギに抱きつくタイミングの大半は、シャクリの後の「フォール中」に発生します。そのため、エギの沈下速度や姿勢を意識することが重要です。
フリーフォール
エギを自然に沈める方法で、イカに違和感なく抱かせやすいのが特徴です。ただし、ラインが弛みすぎるとアタリを取りづらくなるため、軽くテンションをかけながら沈めるのがコツです。
テンションフォール
ラインを張りながらエギを沈める方法で、エギの沈下姿勢をコントロールしやすく、アタリを察知しやすくなります。根掛かりしやすい場所や、イカがいるレンジを正確に狙いたいときに有効です。
イカのアタリを取るコツとアワセのタイミング
エギングの醍醐味のひとつが「アタリを取る」ことです。イカのアタリは魚のように強い引きがあるわけではなく、以下のようなサインに気付くことが重要です。
・ラインが不自然に横に動く
・フォール中にラインが止まる
・エギが沈む速度が変わる
・シャクった瞬間に違和感を感じる
これらの違和感を感じたら、すぐにアワセを入れましょう。アワセの方法としては、ロッドをしっかり立ててスイープに引く「スイープフッキング」が基本です。強く引きすぎるとイカがエギを離してしまうため、優しく確実に掛けることが大切です。
ヤマシタの分かりやすい参考動画です
エギングに適したポイント選び


エギングで釣果を上げるためには、釣りをするポイントの選び方が非常に重要です。ポイントごとに特徴があり、イカの付きやすい場所を狙うことで効率的に釣果を伸ばせます。
漁港・堤防・磯・サーフの違いと特徴
エギングができる代表的なポイントは以下の通りです。それぞれの特徴と攻略法を見ていきましょう。防波堤や漁港の中、沈み根があるような砂浜、地磯など潮通しが良くベイトとなる餌が付きやすい場所がアオリイカのポイント。磯の際や船の通り道「ミオ筋」や急に深くなっているようなブレイクラインに沿ってアオリイカは回遊してきます。夜間であれば常夜灯に集まる小魚を狙いにきたアオリイカも狙い目です。
漁港(港内・港外)
最も手軽にエギングができるポイントで、初心者にもおすすめです。常夜灯がある場所では、夜に小魚を追ってイカが寄りやすい傾向があります。港内は波が穏やかで釣りやすく、港外は潮通しが良く大型のイカが狙えます。
堤防
漁港の堤防は比較的水深があり、潮の流れが良い場所が多いため、イカが付きやすいポイントです。先端部分や、テトラポッド周辺など変化のある場所を狙うのがコツです。
磯場
磯は大型のアオリイカが狙える好ポイントですが、足場が悪いため初心者にはやや難易度が高い釣り場です。潮の流れがある場所ではエギの沈下速度を調整しながら攻めると効果的です。
サーフ(砂浜)
水深が浅く、根掛かりのリスクが少ないため、初心者にも挑戦しやすいポイントです。ただし、イカがいるポイントを見極めるのが難しいため、潮の流れやベイト(小魚)の有無を確認しながらキャストしましょう。
よく釣れているポイントでは足元に墨跡が沢山残っていたりするので、ポイントの参考となります。現地に到着したら周りをよく見てみましょう。古い墨跡ではなく、色が濃い新しい墨跡が多い場所が良く釣れている証拠です。ただし、人気のポイントではイカもどんどんスれてくるので、エギへの反応が悪い場合があります。アマモなどの海藻類が生えている場所も狙い目です。藻場はエビや小魚などの餌が豊富で隠れ場所としても良いのでイカが付きやすい場所です。特に春イカの場合は浅場のアマモに産卵しにくるタイミングを狙うと良いでしょう。
潮の流れを読む!イカが釣れやすいタイミング


アオリイカは潮の流れに敏感で、潮が動いているときほど活性が高まります。特に釣果が出やすいタイミングは以下の通りです。
・満潮・干潮の前後1〜2時間(潮が動くタイミング)
・朝マズメ(夜明け前後)と夕マズメ(日没前後)
・大潮・中潮の日(潮の流れが良い日)
潮の流れが緩い日はイカの活性が低くなりやすいため、スローなシャクリやカラーのローテーションを意識すると釣果アップにつながります。
エギングのベストシーズンと時間帯


エギングは一年を通して楽しめますが、最も釣りやすいのは「春」と「秋」です。
春から初夏は大型狙い(3〜6月)
春イカや親イカと呼ばれる産卵を控えた大型の個体が狙えるのが3月〜6月末頃までの春〜初夏までのシーズン。春イカは警戒心も強く簡単には釣れませんが、釣れれば1kgは当たり前、2kg〜3kgといった大型のアオリイカに出会える可能性もあります。春は坊主の可能性も高う辛酸を舐める場合も多いですが、びっくりするようなサイズも釣れる夢のあるエギングシーズンです。
秋(9〜11月)
アオリイカの新子と呼ばれる子イカの数釣りが楽しめるのが、9月〜12月頃までの秋シーズン。シーズン初期は100g〜300gといった小型が中心ですが、アオリイカは成長速度も早く、晩秋や冬頃になるとも1kgを超える良型サイズも出たりします。寒くなるにつれて個体数も減っていきますので、サイズは良くなりますが数が釣れなくなってきます。秋シーズンの初期は本当に簡単に秋イカが釣れるので、初心者に最適のシーズンと言えますね。
また、一日の中でイカが活発に活動する時間帯は以下の通りです。
・朝マズメ(4:00〜7:00)
・夕マズメ(16:00〜19:00)
・夜(19:00〜23:00、常夜灯周り)
特に朝と夕方は活性が高くなるため、初心者でも釣果を出しやすい時間帯です。


個人的には干潮(満潮)前後の潮の変化するタイミングが良いと感じています。↑の画像は実際にアタリがあった時間帯の一例。同じポイントでも潮の動き次第で釣れたり・釣れなかったりしますので、時間を置いてポイントを休ませてから再度トライすると釣れる場合もあります。満月大潮の干潮前後が一番良いと思います。特に朝マズメ前後と干潮が被るタイミングが良く釣れる気がする。
エギング初心者がやりがちな失敗と対策
エギングを始めたばかりの初心者が陥りやすいミスには共通点があります。ここでは、よくある失敗例とその対策を解説します。
エギを根掛かりさせやすいミスと回避方法
エギングでは、エギが海底の障害物に引っかかる「根掛かり」が起こることがあります。根掛かりが頻発するとエギを失いやすく、釣りのテンポも悪くなるため、できるだけ避けたいところです。
根掛かりしやすい原因と対策
- 着底の感覚をつかめていない
→ エギが着底した瞬間を把握するために、PEラインの動きをよく観察する。ラインが「ふっ」と緩んだら着底の合図。 - 海底をズル引きしてしまう
→ 着底後はすぐにシャクってエギを浮かせる。根が多いポイントではフォール時間を短めにする。 - リーダーの長さが適切でない
→ 長すぎると操作しづらくなるので、1〜1.5m程度を目安にする。 - 回収時にズルズル引っ張る
→ 根掛かりした場合は無理に引っ張らず、ラインを緩めたり、いろいろな方向から軽くシャクって外す。
アタリが取れない・釣れない原因と改善策
エギングでは、イカの繊細なアタリを取ることが重要です。しかし、初心者のうちはアタリに気づかず、せっかくのチャンスを逃してしまうことも多いです。
釣れない原因と対策
- シャクリが強すぎる・雑になっている
→ 大きく動かしすぎると、イカが警戒してしまうことも。メリハリのあるアクションを意識し、必要以上に大きくシャクらないようにする。 - フォール中のアタリを見逃している
→ エギングのアタリの多くはフォール中に発生するため、ラインをしっかり見て「止まる・弛む・走る」といった変化を見極める。 - エギのカラーローテーションが適当
→ 水の濁りや光量に合わせてエギのカラーを変える。クリアな水ではナチュラル系、濁りがあるならアピール系を使うのが基本。 - イカがいる層を狙えていない
→ 表層・中層・ボトムを意識して探る。潮の動きや水温によって、イカのいる層が変わるため、こまめにレンジを調整する。
エギのカラーローテーションの重要性
エギのカラー選びは、釣果に直結する重要な要素の一つです。状況に応じたローテーションを行うことで、イカに違和感を与えず、効率よく釣ることができます。
基本的なカラーローテーション
- ナチュラル系(青・緑・茶・クリア系)
→ クリアウォーターやプレッシャーが高い釣り場で効果的。 - アピール系(ピンク・オレンジ・赤)
→ 濁りがあるときや、朝マズメ・夕マズメの薄暗い時間帯に有効。 - ケイムラ・グロー(発光カラー)
→ ナイトエギングや曇りの日、深場での釣りに適している。
釣果を伸ばすための応用テクニック
エギングに慣れてきたら、基本だけでなく応用テクニックを取り入れることで、さらに釣果を伸ばすことができます。
サイトフィッシングとボトム狙いの違い
エギングでは、水中のイカを目視して釣る「サイトフィッシング」と、見えないイカを狙う「ボトム狙い」の2つの釣り方があります。
サイトフィッシング(目視で狙う)
- 特徴:水面近くを泳ぐイカを狙うため、イカの反応を直接確認しながら釣ることができる。
- コツ:エギを小刻みに動かしてイカの興味を引き、抱く瞬間にアワセを入れる。
- おすすめの状況:水が澄んでいてイカが見える時、浅場のポイント。
ボトム狙い
- 特徴:イカがボトム付近にいる場合に有効な釣り方で、フォールを重視する。
- コツ:しっかり着底させた後、シャクリを入れてゆっくりフォールさせる。
- おすすめの状況:水温が低い時期や、イカが深場にいる時。
エギングに持っていく道具


タックルや仕掛け以外でエギング釣行時にあったら便利な道具を紹介します。
ライフジャケット
フィッシングベストなどのライフジャケットは必須。足場が悪い事もあるので自分は大丈夫と思わず着用しましょう。陸っぱりならベストタイプ、船なら膨張式のライフジャケットが良いです。ベストタイプなら大型ポケットも沢山付いているので、ポイントを移動するエギングにもピッタリです。
偏光グラス
エギングほどサングラスの有効性が高い釣りって無いような気もします。偏光グラスをしていると、ちょっとした海底の変化が見えたり、実際にイカが見えたりとメリットがあります。また、不意に餌木やルアーが顔に飛んでくる事もあるので、目を守るという意味でもサングラスは有用です。高いですが他レックスレンズは本当によく見えます。
イカ締めピック
釣れたイカを締めるための道具。上手な人は指で締めたりしますが、やっぱり道具がある方が簡単。500円ぐらいで売ってるのもあるので、用意しとくと釣れた時に良いですよ。
ヘッドライト
ヘッドライトも早朝や夕方は必要になります。持ってないようでしたら1つは欲しいところ。200ルーメン以上で赤色ライトに切り替えられるやつが個人的にはおすすめです。
ランディングネットやギャフ
秋イカだと無くても十分抜き上げられるので良いですが、春イカ狙いの場合は必ず持っていきましょう。思わぬ大物が来た時にネットやギャフが無いと残念な結果になる事もあります。ギャフの方がキャッチ率は高い気がしますが、アオリイカを傷つけるのでそれが嫌なら網にすると良いです。
まとめ:エギングを楽しむために


エギングは、初心者でも手軽に始められる魅力的な釣りですが、適切なタックル選びやテクニック、安全対策をしっかり押さえることが釣果アップのカギとなります。今回の記事で紹介したポイントをまとめます。
- 基本のタックル選び
→ ロッドは8〜8.6フィートのML〜Mクラス、リールは2500〜3000番、PEラインは0.6〜0.8号を推奨。 - エギの選び方とカラーローテーション
→ 釣り場の状況に応じてエギのサイズやカラーを変え、ナチュラル系・アピール系・グロー系を適宜使い分ける。 - 実践テクニックの習得
→ ワンピッチジャークやダートアクションを活用し、フォール中のアタリを見逃さない。 - 釣れるポイントの見極め
→ 漁港・堤防・磯・サーフなど、イカが集まりやすい場所を狙い、潮の動きや時間帯を意識する。 - 初心者が陥りやすい失敗を回避
→ 根掛かりを防ぐ、適切なフォールを意識する、アタリを見極めるなど、基本をしっかり押さえる。 - 安全対策とマナーを守る
→ ライフジャケットや滑りにくいシューズを着用し、釣り場のルールを守ることで、安心してエギングを楽しむ。
エギングは、シンプルながら奥が深く、経験を積むほどに上達していく釣りです。最初はうまくいかなくても、続けていくうちにイカのアタリを感じ取れるようになり、釣果も伸びていきます。ぜひ、今回の内容を参考にしながらエギングを楽しんでみてください!
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